雨漏り修理の基礎知識
KNOWLEDGE
雨漏り修理に火災保険が使えるかも!?
最終更新日:2022/05/10
Tags:火災保険 | 雨漏り修理の費用相場
雨漏りの修理に、ご加入の火災保険が使えるかもしれません!
雨漏りの修理で気にかかるのは、何を差し置いてもまず、工事費用ですよね。
そんな雨漏り修理に、心強い味方がいるのです。
それは、住宅の火災保険です。
このページのコンテンツ一覧
火災保険は雨漏りの修理に使えるって本当?
火災保険は、家が火事になった時しか使えないと思っていませんか?
実は火災保険がカバーしている範囲は、意外と広いものなのです。
損害保険会社が販売をしている「火災保険」は、このような名前がついていますが、家や建物の損害を補償してくれる損害保険になります。
雨漏りも家の損害のひとつということになりますから、損害の原因や程度によっては火災保険で修理費用を捻出することが可能なのです。
雨漏りの修理で火災保険が使えるケースと使えないケース
では、実際に火災保険で雨漏り修理ができるケースと、難しいケースを見ていきましょう。
最も大きなポイントは、雨漏りがどうして起きたか?というところです。
自然災害等、不可抗力によって家に損傷が生じ、そこから雨漏りが起きたか?という点が重要視されます。
例えば、保険の契約の中で「風災・雪災・雹災」といった災害が記載されている場合があります。
かみ砕いて言うと「台風時、強風で屋根の瓦が壊れた」「雪の重みで屋根が破損した」「雹によって屋根に穴が開いてしまった」といった災害ですね。
特に風災は台風、強風、暴風雨などによる災害のことです。
これらが原因で雨漏りがした場合は、その修理費用を補償してもらえます。
ご安心ください。
風災・雪災・雹災に見舞われた際の火災保険について(外部リンク)
しかし、申請をすれば必ず保険金が支払われるわけでもないのです。
火災保険が使えない損害とは?
以下に、火災保険が使えない損害を挙げていきます。
1.経年劣化で傷んだ箇所からの雨漏り
2.施工不良が原因の雨漏り
3.台風や突風の際に、破損したわけではないのに雨水が吹き込んでくる場合
4.損害金額が少ない場合
1と2のケースには当然ながら、火災保険が適応されません。
3の台風や突風の際にどこからか雨水が吹き込んできた雨漏り修理にも、適応されません。
3は一見すると火災保険で補償してもらえるケースでは?と思ってしまいますが、強風で家が壊れたという理由ではないので保証範囲からは外れてしまいます。
また、4の損害金額が少ない場合も、火災保険で修理費用が賄えないことがあります。
契約内容にもよるのですが、具体的には次のような例が挙げられます。
【一定の損害額までは自分で費用を出すという契約内容の場合】
例)5万円までの損害は自分で費用を出すという契約の場合、修理にかかる費用が4万円だった場合は、火災保険からの修理費用がでません。
※このような契約内容を「免責方式」といい、この場合の5万円のことを「免責額」といいます。
【一定額以上の損害しか保険が適用できないという場合】
例)仮に「20万円より少ない修理金額については、保険の補償対象から除く」と定義されたものにはそれ以下の金額の修理費用は、残念ながら保障されません。
雨漏りの修理に火災保険を使う方法や注意点は?
では、雨漏りの修理で火災保険を使う場合は、どのような手順で手続きをする必要があるのでしょうか?
以下に簡単に説明します。
1.保険会社に連絡して、損害が起きた時の状況や内容を伝える
2.修理業者に連絡を取り、修理の依頼と火災保険を使いたいという旨を伝える
3.現場を確認できる写真を用意する(修理業者にお願いするのも可)
4.修理業者に、修理にかかる費用についての見積もりを出してもらう
5.保険会社から送られてくる必要書類に記入して、見積もりや写真等と添付書類と一緒に返送する
このような流れになります。
そして、保険会社から送られた書類の審査後、現地確認調査を行い、保険金の支給が決定されるという運びになります。
保険会社への手続きが終わらないうちに、修理工事をしてはダメ?
状況によっては、損害の状況が確認できる写真等が用意できていれば、先に修理することも可能です。
ただし、修理業者さんへの工事代金支払いまでに保険金の振り込みが完了するとは限りませんので、ご注意ください。
詳しくは保険会社に連絡された際、確認をしましょう。
火災保険では、雨漏りが起きた箇所の修理費用だけ補償されるの?
実は、補償されるのは雨漏りが起きた箇所の修理費用だけではないのです。
例えば屋根からの雨漏りの場合、屋根の修理費用だけでなく、雨で濡れて傷んでしまった天井の修理費用も対象になります。
ただし、火災保険の申請には期限もあります。損害を受けた日から3年以内に申請する必要があります。
まとめ
雨漏りの修理で火災保険を使うケースについて紹介しました。
せっかく入っている火災保険です。
困った時に使えてこその備えですよね。
今回、紹介した内容は火災保険の契約内容に含まれてるものです。一度、保険会社や代理店の方に尋ねてみるのもいいでしょう。
雨漏りの修理の際にも、火災保険が使えるかを考慮に入れてみてください。