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屋根修理にかかる費用は確定申告で2つの控除対象!さらに他にも減税措置が
最終更新日:2026/06/22
Tags:雨漏り修理の費用
台風で瓦が飛んでしまった、大雨で雨漏りが発生して屋根を修理した、こうした経験をされた方の中には、修理にかかった費用を少しでも取り戻せないかと考えている方もいるのではないでしょうか。
実は、自然災害が原因で屋根に被害を受けた場合、その修理費用は確定申告によって「雑損控除」と「災害減免法による所得税の軽減免除」という2つの控除制度のいずれかを利用できる可能性があります。
結論からお伝えすると、屋根修理費用は経年劣化が原因の場合は対象外になるものの、自然災害が原因であればこの2つの制度のどちらかを使って税負担を軽くできるケースが多くあるのです。
この記事では、それぞれの制度の違いと選び方、控除額の計算方法、申告に必要な手続き、さらに住民税や国民健康保険料などで使える他の減税措置まで、屋根修理で出費がかさんだ方に向けて知っておきたい情報をお伝えします。
屋根修理の費用、確定申告で取り戻せるって本当?
「修理代がかなりかかってしまったけれど、何か取り戻す方法はないのだろうか」と感じている方は多いでしょう。実際に、条件を満たせば確定申告を通じて税負担を軽くすることができます。まずは、どんな場合に対象になるのか、基本的な線引きから確認していきましょう。
結論:自然災害が原因なら2つの制度が使える
自然災害によって屋根に被害を受けた場合、修理費用は確定申告において「雑損控除」「災害減免法による所得税の軽減免除」という2つの制度のいずれかの対象になります。台風による瓦の破損、大雨による雨漏り、雪害や落雷による損傷など、予測が難しい自然災害が原因であれば、この2つの制度のどちらかを活用できる可能性が高いと言われています。
それぞれの制度には特徴があり、どちらを選ぶかによって控除額や手続きの流れが変わってきます。次の章から、一つずつ詳しく見ていきましょう。
経年劣化による修理は対象外になる
ここで注意しておきたいのが、自分の過失や、長年の使用による自然な劣化が原因の屋根修理は、いずれの制度の対象にもならないという点です。「屋根が古くなって雨漏りしてきたので修理した」というケースでは、残念ながらこれらの控除を使うことはできません。
対象になるのは、あくまで地震・台風・豪雨・雹(ひょう)などの予測が困難な自然災害によって生じた損害です。経年劣化との違いをしっかり区別しておくことが、申告を進める際の第一歩になるでしょう。
「雑損控除」ってどんな制度?
まずは一つ目の制度である「雑損控除」について見ていきましょう。聞いたことはあっても、具体的にどんな仕組みなのかピンとこない方も多いのではないでしょうか。
災害・盗難・害虫被害まで対象になる幅広い制度
雑損控除とは、災害により資産(住宅や家財など)が損害を被った場合に、一定の金額の所得控除を受けられる制度のことです。対象となる原因は自然災害だけでなく、火災や害虫・害獣による被害、盗難なども含まれる、かなり幅広い制度なのです。
たとえば、台風によって屋根が飛ばされた場合や、豪雨で雨漏りが発生して修理費用がかかった場合に加えて、屋根裏で害虫の被害があり駆除を行った場合なども、一定の条件を満たせばこの制度を使える可能性があります。「被害の原因が幅広く認められている」という点は、雑損控除の大きな特徴と言えるでしょう。
所得制限がなく、3年間の繰り越しもできる
雑損控除のもう一つの特徴は、所得金額に上限がなく、誰でも利用できる制度だという点です。所得が高い方でも条件を満たせば控除を受けられます。
さらに、損失額が大きく、その年の所得から控除しきれない場合は、翌年以降3年間にわたって繰り越すことができるのです。一度で控除しきれなかった分も無駄にならない仕組みになっていますので、被害額が大きい場合でも安心して申告を進められるでしょう。
「災害減免法による所得税の軽減免除」ってどんな制度?
もう一つの制度が「災害減免法による所得税の軽減免除」です。名前は長く感じるかもしれませんが、考え方自体はシンプルですので、ひとつずつ確認していきましょう。
自然災害による被害だけが対象
災害減免法は、雑損控除よりも対象範囲が狭く、自然災害によって住宅または家財に損害を受けた場合のみが対象になる制度です。盗難や人為的な被害は対象外で、あくまで地震・台風・豪雨・雪害などの自然災害が条件になります。
また、この制度を使うには損害金額が住宅または家財の価値のおおむね2分の1以上であることが求められる点も覚えておきたいポイントです。雑損控除と比べると適用される範囲はやや限定的と言えるでしょう。
所得1,000万円以下の人ほど有利になりやすい
災害減免法には所得制限があり、被災した年の所得金額の合計が1,000万円以下であることが適用条件になります。そして、所得が低いほど軽減・免除される割合が大きくなる仕組みになっているのです。
雑損控除のように所得に上限がない制度とは対照的に、この制度は所得が比較的低い方にとって特に有利に働きやすいと言われています。次の章で、どちらを選ぶべきかの判断基準を詳しく見ていきましょう。
結局、どっちを選べばいいの?
ここまで2つの制度を見てきましたが、「自分の場合はどちらを選べばいいのだろう」と迷う方も多いでしょう。ここでは、選び方の目安をわかりやすく整理していきます。
所得1,000万円が分かれ目になる
大きな目安となるのが、被災した年の所得金額の合計が1,000万円を超えるかどうかです。所得金額の合計が1,000万円を超える場合は災害減免法を使うことができないため、自動的に雑損控除を選ぶことになります。
一方、所得金額の合計が1,000万円以下の場合は、雑損控除と災害減免法のどちらも選択肢に入りますが、一般的には所得が低いほど災害減免法の方が有利になりやすいと言われています。ご自身の所得状況に応じて、どちらが得かを比較してみることをおすすめします。
どちらか一方しか選べない
ここで注意しておきたいのが、所得税については雑損控除と災害減免法を同時に併用することはできず、いずれか一方を選択する必要があるという点です。「両方を申告すればもっとお得になるのでは」と考える方もいるかもしれませんが、所得税に関してはそれはできません。
どちらか一方を選ぶ必要があるからこそ、自分のケースでどちらが有利になるのかを事前にしっかり比較しておくことが大切なのです。
迷ったら税務署や税理士に確認するのが安心
どちらの制度が得になるかは、所得金額だけでなく、家族構成や被害の状況によっても変わってきます。自分だけで判断するのが難しいと感じたら、税務署や税理士に確認することをおすすめします。
特に被害額が大きい場合や、複数の制度の適用を検討している場合は、専門家に相談しながら進めるほうが、結果的に安心して手続きを終えられるでしょう。
控除額はどうやって計算するの?
「制度の違いはわかったけれど、実際にいくら控除されるのか」という点も気になるところですよね。ここでは計算の考え方を、できるだけわかりやすく整理してお伝えします。
まずは「差引損失額」を求める
雑損控除も災害減免法も、控除額を計算するための基準となるのが「差引損失額」という数値です。差引損失額は「損害金額+災害関連の支出額-保険金などで補填される金額」という式で計算されます。
ここで言う「災害関連の支出額」に、屋根修理にかかった費用が該当します。
例えば、屋根の損害金額が30万円、修理費用が60万円、火災保険から受け取った保険金が20万円だった場合、差引損失額は「30万円+60万円-20万円=70万円」という計算になります。
ここで「損害金額」と「修理費用(災害関連支出の金額)」は別物である点に注意してください。この2つの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 損害金額 | 修理費用(災害関連支出の金額) |
|---|---|---|
| 意味 | 屋根という資産がどれだけ傷ついたか | 傷んだ屋根を直すために実際に支払った工事費 |
| 算出の基準 | 被害直前の屋根の時価 × 被害割合(全壊100%・半壊50%など) | 業者からの見積書・請求書の金額 |
| 今回の例 | 30万円 | 60万円 |
このように、屋根の評価額と実際の工事費は必ずしも一致しません。
被害自体は大きくても、修理費用が安く済むこともありますし、逆に評価額は小さくても足場代や材料費がかさんで工事費が高くなることもあります。差引損失額の計算では、この両方をあわせて損失として認める仕組みになっているのです。
つまり、修理費用そのものが直接控除額になるわけではなく、損害金額や保険金との関係を踏まえたうえで、差引損失額という形に整理されるということなのです。
雑損控除額は2つの計算方法のうち多い方を採用
雑損控除額の計算には2通りの方法があり、それぞれの計算結果のうち、金額が多い方が実際の控除額として採用される仕組みになっています。計算式は次の2つです。
(1)差引損失額-総所得金額等×10%
(2)差引損失額のうち災害関連支出の金額-5万円
言葉だけだとわかりにくいので、具体的な数字で見てみましょう。
例えば、総所得金額等が400万円の方が台風で屋根を破損し、修理費用(災害関連支出の金額)が60万円、火災保険からの保険金を10万円受け取った場合を考えてみます。差引損失額は「60万円-10万円=50万円」です。
| 計算方法 | 計算式 | 結果 |
|---|---|---|
| (1) | 50万円-400万円×10% | 10万円 |
| (2) | 50万円-5万円 | 45万円 |
この場合、多い方の45万円が雑損控除額として採用されることになります。
所得金額や保険金の有無によって計算結果は大きく変わりますので、あくまで考え方をつかむための一例として参考にしてみてください。正確な金額を知りたい場合は国税庁の資料や税務署の窓口で確認するのが確実でしょう。
ご自身で計算するのが難しいと感じる場合は、確定申告の相談会場や税理士に依頼することで、正確な控除額を算出してもらうこともできます。
災害減免法は所得金額に応じて軽減割合が変わる
一方、災害減免法による所得税の軽減免除は、所得金額に応じて軽減・免除の割合が段階的に変わる仕組みになっています。
所得が低いほど有利な仕組みで、区分は次のとおりです。
| 所得金額 | 軽減・免除の割合 |
|---|---|
| 500万円以下 | 全額免除 |
| 500万円超〜750万円以下 | 2分の1を軽減 |
| 750万円超〜1,000万円以下 | 4分の1を軽減 |
具体的な金額で見てみましょう。
| 所得金額 | 本来の所得税額 | 適用区分 | 軽減後の所得税額 |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 20万円 | 500万円以下 | 0円 |
| 600万円 | 35万円 | 500万円超750万円以下 | 17万5,000円 |
このように、所得金額がどの区分に入るかによって軽減される金額が大きく変わってくる点に注意しておきましょう。
この段階的な軽減割合を見ても、災害減免法が所得の低い方にとって有利に働きやすい制度であることがわかります。
申告に必要な書類って何?
実際に申告を進める際、どんな書類を準備すればいいのかも気になるポイントです。ここで必要な書類を整理しておきましょう。
罹災証明書と領収書は必須
雑損控除を申告する場合、基本的には確定申告書(雑損控除以外の申告もある場合は確定申告書B)に加えて、災害に関してかかった費用を証明できる領収書、そして各市町村が発行する罹災(りさい)証明書が必要になります。
罹災証明書は、実際に災害による被害があったことを公的に証明する書類であり、控除を申告するうえで欠かせない資料です。修理を依頼した業者からの見積書や請求書も、合わせて保管しておくとよいでしょう。
書類の発行には時間がかかることもある
罹災証明書などの書類は、自治体によって発行までに時間がかかることがあります。確定申告の期限が近づいてから慌てて申請すると、間に合わなくなってしまうリスクもあるのです。
被害が発生したら、できるだけ早い段階で罹災証明書の申請を進め、必要な書類を計画的に揃えておくことをおすすめします。
屋根修理以外にも使える減税措置はあるの?
雑損控除と災害減免法以外にも、実は屋根の被害に関連して検討できる減税措置がいくつかあります。ここではその代表的なものを紹介していきましょう。
個人住民税は「雑損控除」と「自治体の減免」を併せて受けられることもある
所得税では雑損控除と災害減免法のいずれか一方しか選べませんが、個人住民税については、雑損控除が適用されるほか、自治体の条例に基づく独自の減免措置が設けられており、要件を満たせばこれらを併せて受けられるケースもあります。所得税で災害減免法を選択した場合でも、住民税については別途、自治体に申請することで減免を受けられる場合があるのです。
「所得税の災害減免法」と「住民税の災害減免法」が同じ制度として両方使えるわけではない点には注意が必要です。住民税の減免の対象者や運用は自治体によって異なりますので、お住まいの自治体の窓口に確認しておくと安心でしょう。
国民年金・国民健康保険の減免も検討できる
災害によって住宅や家財などの財産がおおむね2分の1以上の損害を被った場合は、申請することで国民年金の保険料を免除できる可能性があります。また、住宅や家財の価格の3割10分以上に損害を被った場合には、国民健康保険税の減免措置を受けられることもあるのです。
ただし、台風などの自然災害で屋根が損害を被った場合、被害の範囲がこうした基準(財産の2分の1など)に満たないことが多く、適用されないケースも少なくありません。あくまで「検討する価値がある」という位置づけで、お住まいの自治体に被害の規模を伝えて確認してみることをおすすめします。
性能向上を伴うリフォームなら「リフォーム促進税制」も
雨漏りの修理にあわせて、耐震性や省エネ性能を高めるリフォームを行った場合は、「リフォーム促進税制」という別の控除制度を利用できる可能性があります。これは耐震・バリアフリー・省エネ・三世代同居・子育て対応など、特定の性能を高めるリフォームを対象にした制度です。
この制度を利用するには「増改築等工事証明書」を資格のある専門家に発行してもらい、確定申告の際に提出する必要があります。単なる原状回復の修理ではなく、性能向上を伴うリフォームを検討している場合は、こうした制度も合わせて確認してみる価値があるでしょう。
申告する前に知っておきたい注意点は?
最後に、実際に申告を進めるうえで気をつけておきたいポイントをまとめておきます。準備をしっかり整えておくことで、スムーズに手続きを終えられるはずです。
被害原因を証明できる記録を残しておく
修理前の被害状況を撮影した写真や、業者が発行する見積書・報告書は、被害の原因が自然災害であることを証明するための重要な資料になります。修理を依頼する際は、被害状況を写真でしっかり記録してくれる業者を選ぶことが、後の確定申告の準備にも役立つのです。
「雨漏り修理の達人」でご紹介している業者の中には、被害状況の写真撮影や報告書の作成を丁寧に行ってくれるところが多くありますので、修理と合わせて確定申告の準備もスムーズに進められるはずです。

判断が難しいときは早めに専門家へ
雑損控除と災害減免法どちらを選ぶべきか、控除額がいくらになるのか、といった判断は複雑になりやすい部分です。独力で進めて後から間違いに気づくよりも、早い段階で税理士や税務署に相談しておくほうが安心でしょう。
確定申告の時期が近づくと税務署や相談会場も混み合いやすくなりますので、被害が発生したら早めに動き出すことをおすすめします。
まとめ
台風や大雨などの自然災害によって屋根が被害を受けた場合、修理費用は確定申告において「雑損控除」と「災害減免法による所得税の軽減免除」という2つの制度のいずれかの対象になります。所得金額が1,000万円を超える場合は雑損控除を、1,000万円以下の場合はどちらが有利かを比較して選ぶことが基本的な考え方です。さらに個人住民税では雑損控除と自治体独自の減免措置を併せて受けられることがあるほか、国民年金・国民健康保険の減免、性能向上リフォームを対象にした「リフォーム促進税制」など、他にも検討できる減税措置があることも覚えておきたいポイントでしょう。経年劣化による修理は対象外になりますので、被害の原因が自然災害であることをしっかり記録に残しておくことが大切です。
屋根の修理を検討している方は、被害状況を丁寧に記録し、わかりやすい見積書を作成してくれる業者に依頼することが、修理の安心感だけでなく確定申告の準備にもつながります。「雨漏り修理の達人」では、そうした対応をしてくれる経験豊富な職人をご紹介していますので、修理先を探す際の一つの選択肢として、ぜひ活用してみてください。













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