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雨漏り修理の基礎知識
KNOWLEDGE

塩害がもたらす外壁と屋根への影響とその対策

塩害が、建物の外壁や屋根にどのような影響をもたらすかご存じでしょうか。

塩害が建物にもたらす影響がわかれば、適切な時期や方法で塩害対策を実施することができます。

そこで今回は、塩害が建物の外壁や屋根にもたらす影響とその対策について解説していきます。

塩害の正しい知識を身につけて、建物への被害を最小限に抑えましょう。

塩害とは

塩害とは、海の塩分が風に乗って建物や植物などに付着することにより、被害を与えることの総称を指します。

海岸に近い地域だけでなく、海岸から離れた地域にある建物でも、水蒸気や海水噴霧、ほこりなどの形で海水の塩分が移動し、塩害が発生する恐れがあります。

戸建て住宅では、屋根が最も塩害の影響を受けやすい傾向があり、塩害による屋根への被害が大きくなると、雨漏りの発生などにもつながってしまいます。

塩分が建物の内部まで及ぶと、こうぞうたいのなどさまざまな部分にまで被害が及ぶ可能性があります。

このように塩害地域では、平地にある建物に比べてメンテナンスの時期を前倒しにするなどの塩害対策が必要不可欠です。

塩害の外壁への影響

塩害は、建物の外壁に深刻な影響を及ぼします。

塩害が外壁に与える影響には、以下のようなものがあります。

  • 金属部分の錆びや腐食
  • 塗装の劣化
  • 外壁の劣化や剥離

それでは、ひとつずつ解説していきます。

【1】金属部分の錆びや腐食

塩害の外壁への影響として、最もわかりやすいのが金属部分の錆びや腐食です。

塩害にさらされた建物は、塩分によって金属部分が腐食し、黒い錆のようなものが発生します。

この錆が広がることにより、建物の損傷がさらに進行していきます。

【2】塗装の劣化

塩害の外壁への影響として、塗装の劣化も挙げられます。

塩分が外壁内部に入り込むと、塗装が色あせたり、変色したりすることがあります。

これらをそのまま放置しておくと、塗装の劣化が進み被害が拡大する恐れがあるため、早急なメンテナンスが求められます。

【3】外壁の劣化・剥離

塩害の影響により、外壁の劣化や剥離が発生することがあります。

塩害により外壁の劣化が進行すると、外壁の表面がはがれ、下地がむき出しになることも考えられます。

そのまま放置すると、剥がれた外壁にひび割れや剥離が発生し、建物へのダメージが大きくなり、最悪の場合外壁の交換が必要になる可能性があります。

外壁の塩害対策

建物の外壁が塩害の影響を受けにくくするためには、適切なメンテナンスと外壁の保護が欠かせません。

外壁の塩害対策としては、以下の3つが挙げられます。

定期的な洗浄

耐候性の高い塗料による塗り替え
塩害に強い外壁への交換

ひとつずつ簡単に解説します。

【1】定期的な洗浄

外壁の定期的な洗浄は、日常的にできる塩害対策のひとつです。

外壁の汚れやほこりなどの粒子を放置すると、外壁に付着した塩分を閉じ込め、被害を悪化させてしまう恐れがあります。

中性洗剤を使って定期的に洗浄し、外壁を清潔な状態に保ちましょう。

【2】耐候性の高い塗料による塗り替え

外壁の塩害対策としては、耐候性の高い塗料による塗り替えも効果的です。

海岸地域の厳しい気象条件にも耐えられるよう耐候性の高い塗料を選ぶことで、より長く塩害から外壁を守ることができるでしょう。

【3】塩害に強い外壁への交換

既存の外壁を塩害に強い外壁に交換することも、塩害対策として効果的です。

ガルバリウム鋼板やタイルサイディングなど、近年は塩害に強い外壁も多く見られ、建物の長寿命化に貢献できるように設計されています。

塩害の屋根への影響

塩害は、一般的に建物の外壁よりも屋根に大きな影響を及ぼします。

塩害が屋根に与える影響には、以下のようなものがあります。

  • 金属部分の錆びや腐食
  • 塗装の劣化
  • 屋根の劣化や剥離
  • 雨漏り

それでは、順に見ていきましょう。

【1】金属部の錆びや腐食

屋根における塩害の代表的なものに、金属部分の錆びや腐食が挙げられます。

塩分を含んだ空気には塩化物が含まれているため、これが金属と反応して屋根が腐食してしまいます。

金属部の錆びや腐食が進行してしまうと、部分的な補修では対応できなくなり、屋根の葺き替えやカバー工法などの大掛かりなメンテナンスが必要になります。

【2】塗装の劣化

塩分を含んだ空気は、屋根の塗装を傷めることにもつながります。

塩分を含んだ空気が屋根表面の塗料と反応することで、塗料が劣化し剥がれ落ちてしまいます。

これは屋根の美観を損ねるだけでなく、屋根全体のさらなる損傷につながる可能性も含んでいます。

【3】屋根の劣化や剥離

塩分は、屋根の劣化や剥がれの原因になります。

塩分を含んだ空気は屋根の膜と反応することにより、屋根が太陽の紫外線や雨風によるダメージを受けやすくなってしまいます。

このような症状を放置すると、屋根の劣化が進行してしまうため、早急なメンテナンスが欠かせません。

【4】雨漏り

塩害により屋根の劣化や腐食が進行すると、屋根からの雨漏りが発生する恐れがあります。

屋根から建物内部へ雨漏りが発生すると、建物の構造体を弱体化させることにもつながります。

構造体が弱体化すると、建物の強度や耐震性が弱くなるため、地震などの自然災害にも注意が必要になります。

屋根の塩害対策

塩害は、屋根材の劣化や、屋根全体の弱体化にもつながります。

また、塩害を放置すると建物内部への雨漏りの原因となる恐れもあるため、対策が欠かせません。

屋根の塩害対策としては、以下の3つが挙げられます。

 

定期的な洗浄

耐候性の高い塗料による塗り替え
塩害に強い屋根材への交換

ひとつずつ順番に見ていきましょう。

【1】定期的な洗浄

塩害から屋根を守るための最初のステップは、定期的な洗浄です。

特に沿岸部では空気中の塩分濃度が高いため、屋根の表面に塩の層が厚く蓄積されることがあります。

この塩分の層は、屋根材を傷つけ、金属部の腐食や錆などの原因になります。

この対策として、定期的に屋根を洗浄し、屋根に蓄積された塩分を取り除くことが有効です。

【2】耐候性の高い塗料による塗り替え

塩害から屋根を守るもう一つの方法は、耐候性塗料で再塗装することです。

耐候性の高い塗料は、空気中の塩分の影響に特化しているため、屋根を良好な状態に保つのに効果的と言えます。

【3】塩害に強い屋根材への葺き替え

塩害により屋根全体に著しい劣化や腐食が見られる場合には、塩害に強い屋根材への葺き替えを検討しましょう。

塩害に強い屋根材は、空気中の塩分に強いだけでなく、従来の屋根材よりも耐久性が高く設計されているため、屋根を良好な状態に保つことができます。

塩害に強い塗料

建物の外壁や屋根を塩害から守る方法として、塩害に強い塗料による塗り替えは効果を期待できます。

塩害に強い塗料には、以下のようなものがあります。

  • フッ素系塗料
  • ピュアアクリル塗料
  • 無機塗料
  • それぞれの塗料について、詳しく見ていきましょう。

 

【1】フッ素系塗料

外壁や屋根を塩害から守るための塗料として、最も一般的なのがフッ素系塗料です。

フッ素系塗料は、主にフッ素樹脂と硬化剤の2つの成分で構成されており、フッ素樹脂が塩分をはじくバリアとなり、硬化剤がフッ素樹脂を素材に結合させ、丈夫で耐久性の高い塗膜を形成します。

なお、塗料におけるコーティングの厚みと耐久性はポリマーの含有量に依存し、ポリマーの含有量が多いほど塗膜は厚く耐久性が高くなります。

【2】ピュアアクリル塗料

ピュアアクリル塗料は、アクリル樹脂を原料とした塗料で、塩害対策に有効な塗料です。

樹脂は皮膜を形成する素材のため、柔軟性のある塗膜を作り、塩害から建物を保護することができます。

また、ピュアアクリル塗料は、塗膜に10年前後の耐久性があるため、長期的な建物の保護が可能になります。

【3】無機塗料

塩害に強い塗料のひとつとして、無機塗料も忘れてはなりません。

無機塗料は、主にケイ酸塩、マイカ、タルクから作られています。

また塗装の際には、塗料の層を厚くすることで素材への密着性が高まり、塩分を含んだ空気の侵入を妨ぎやすくなります。

なお、無機塗料は何度か塗り重ねる必要があり、その効果を持続させるためには定期的なメンテナンスが欠かせません。

塩害に強い外壁材

塩害により外壁が著しく劣化した場合には、補修ではなく塩害に強い外壁材への交換を検討しましょう。

塩害に強い外壁材には、以下のようなものがあります。

  • ガルバリウム鋼板
  • タイルサイディング
  • 樹脂系サイディング

それでは、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

【1】ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、塩害に強い塗膜材料で、溶融した金属に鋼板を溶融浸漬して作られます。

金属にコーティングを施すことで、塩害によって発生する錆や腐食を予防することができます。

これらのことから、ガルバリウム鋼板は、空気中の塩分濃度が高い塩害地域の建物に適した外壁材と言えます。

【2】タイルサイディング

タイルサイディングも、塩害地域の建物に適した外壁材のひとつです。

タイルサイディングは、耐久性と耐候性に優れており、容易に清掃やメンテナンスができるため、経年による塩害の被害を予防することができます。

【3】樹脂系サイディング

タイルサイディング同様、樹脂製サイディングも塩害地域に適した外壁材です。

樹脂系サイディングは、空気中の塩分に対して高い耐久性を持つ特殊な樹脂材料で作られており、比較的施工が容易なため、塩害地域にある多くの建物で外壁材として採用されています。

塩害に強い屋根材

塩害によって屋根に著しい劣化が見られる場合には、塩害に強い屋根材への葺き替えを検討しましょう。

塩害に強い屋根材には、以下のようなものがあります。

  • スーパーガルテクト
  • 横暖ルーフ
  • スマートメタル

個々の屋根材について、解説していきます。

【1】スーパーガルテクト

スーパーガルテクトは、アイジー工業が販売しているSGL鋼板です。

屋根材と断熱材が一体成形されているため、抜群の耐久性を誇ります。

また、断熱性や遮音性に優れているため、夏場の暑さや梅雨時期のうるさい雨音を軽減することができます。

屋根材自体が軽量なので、屋根を葺き替えれば建物に対する負担軽減や、建物の耐震性向上などが期待できるでしょう。

なお、屋根の表面材には超高級ガルバを採用し、25年の穴あき保証もあります。

海岸からの距離が500m以上であれば、塩害地域でも保証が適用になるのもうれしいポイントです。

【2】横暖ルーフ

横暖ルーフは、ニチハ株式会社が販売しているSGL鋼板です。

横暖ルーフは、断熱材と一体成形された遮熱鋼板が特徴で、高い耐久性はもちろんのこと、軽量で地震にも強く、施工性に優れていることも忘れてはいけません。

【3】スマートメタル

スマートメタルは、ケイミュー株式会社が販売しているSGL鋼板です。

40%以上ある日射反射率の高さが特徴で、紫外線などによる外部からの熱を反射させることができます。

屋根材が軽量であるだけでなく、腐食や紫外線などにも強い特殊な合金でできているため、塩害地域の屋根に適しています。

メーカー試験では、風速60m/sの強風にも耐えており、塩害だけでなく台風などによる屋根の被害も安心です。

「千鳥葺き」「階段葺き」「乱葺き」という3種類の施工方法が、メンテナンスと同時に屋根の意匠性向上も図ることもできるでしょう。

【まとめ】早めの塩害対策で雨漏りを予防しよう

F型瓦

今回は、塩害がもたらす外壁や屋根への影響とその対策について、解説しました。

塩害とは、海の塩分が風に乗って建物や植物などに付着することにより、被害を与えることの総称を指します。

塩害による被害は、海外から離れた地域にある建物でも発生する可能性があるため、建物に塩分が付着していることを確認したら、建物の点検を定期的に実施し、適切な塩害対策を計画する必要があります。

建物の部位では、屋根が最も塩害の被害を受けやすいと言われています。

定期的な洗浄や、塗り替えなどで対応できないほど劣化が著しい場合には、屋根修理の専門業者に塩害に強い屋根材への葺き替えを相談しましょう。

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