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雨漏りに強い屋根の勾配とは?角度によって違いがあります

雨漏りに強い屋根の勾配とは?

新築時や葺き替え工事などの際にできれば雨漏りに強い屋根にしたいと思われる方もいらっしゃると思います。屋根材や屋根の形によって特徴は様々ありますが、今回のコラムでは、屋根の勾配と雨漏りの関係性について解説していきたいと思います。

屋根の勾配ごとの特徴やメリット・デメリットを理解することで、どのような対策が必要なのか知ることができますので、ぜひ参考にしてみてください。

屋根の勾配について

洋風の住宅イメージ

屋根の形には、ポピュラーな三角形の切妻屋根など勾配が付いている屋根やフラットな陸屋根など形は様々です。当たり前の話ですが、平らな屋根以外は傾斜が付いています。
なぜその傾斜がついているのかというと、デザイン的な要素もありますが雨水や雪が屋根に溜まらないよう外に排出する大切な役割があります。

積もった雪が雨漏りの原因になるリスクについては、こちらの記事で紹介しています。
併せて参考にしてみてください。

勾配がきつければきついほど下に流れやすいので雨漏りに強くなると想像できますが、一方でデメリットも生じます。また屋根材によって最低勾配が決まっていますので、屋根を決める際には双方の特徴を知って選ぶことが大切です。
特徴や最低勾配についてはこれから詳しく紹介していきます。

ちなみに、雨漏りに強い屋根の形状についてはこちらの記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

屋根の勾配ごとの特徴

沖縄の緩勾配の屋根のイメージ

では、屋根の勾配ごとにその特徴を解説していきます。

急勾配(きゅうこうばい)の屋根

急勾配の屋根は、6寸勾配以上とされています。

メリット

急勾配の屋根は、角度が高いことから雨水や雪が下に流れ出やすいので水が屋根に滞りにくくなっています。そのため劣化が進行しにくいので雨漏りのリスクが低いと言えます。また、積雪の際は雪の重さで屋根が破損したり家へのダメージを減らすことも可能です。
更に角度が高い分、屋根裏が大きくなることから断熱効果も期待できます。

デメリット

急勾配の屋根は、屋根の面積が広くなってしまうため風の影響を受けやすくなります。特に台風などの強風によって屋根材が破損したり飛んでいったりすることもありますので、風の強い地域には不向きな形状です。また、屋根の高さがあるので工事の際は足場が必ず設置しなければならず、面積が大きい分材料費もかかるので工事には費用が高くなります。

並勾配(なみこうばい)の屋根

並勾配の屋根は、3寸~5寸勾配とされています。

メリット

急勾配と緩勾配の角度の中間なのが、並勾配です。
程よい傾斜があるため、水はけもある程度良く風に対しても耐えられる形状になります。更に、屋根修理やメンテナンス時に足場なしで作業を行える場合もありますので、工事費用を抑えることができます。また、ほとんどの屋根材に対応できるのもメリットの一つです。

デメリット

バランスが取れた角度の屋根ですので大きなデメリットはないですが、しいていうならよくある角度の屋根の形状になるため、デザイン性を重視したり個性を出したい場合は向いていないでしょう。また、立地によっては並勾配が不向きの場合があります。

緩勾配(かんこうばい)の屋根

緩勾配の屋根は、3寸勾配以下とされています。

メリット

傾斜が低い緩勾配の屋根は、工事の際に作業がしやすく場合によっては足場がいらないこともあります。また、屋根の面積が小さくなるため材料費の節約にもなり工事コストを抑えることができます。更に角度があまりないため、強風でも屋根に影響をうけにくいのが特徴です。台風の多い沖縄県など、風の強いエリアに向いている形状と言えます。

デメリット

勾配が低いことから雨水や雪が屋根に滞りやすくなります。それが原因でいたるところで劣化が進んでしまい、雨漏り繋がります。また、屋根裏のスペースが小さくなることから断熱効果は期待できません。

屋根の勾配を表す表記

屋根の勾配を表す表記のイメージ

屋根の勾配を表す表記には3種類あります。

尺貫法勾配(寸法勾配)

屋根の天辺から水平に10寸先の高さを「寸」で表記する方法です。寸の数字が大きければ大きいほど勾配の角度が高くなります。昔から使われている表記なので、建築業界では尺貫法勾配で表すことが多いです。

分数勾配

読んで字のごとくですが、分数で表記する方法です。勾配の計算方法は先ほどの尺貫法勾配と同じような形になりますが、屋根の天辺から10寸の高さが4寸なら「4/10」です。なお、もし5寸だったら「5/10」になりますが「1/2」と約分する場合もあります。

角度勾配

こちらも名前で分かる通り角度で表す方法です。一般の方は角度の方が勾配のイメージをしやすいかと思います。計算方法は他と同様10寸先の傾斜の角度を計算するのですが、寸で角度を計算するので1寸が3.0303cmなのでどうしても小数点以下が細かくなってしまいます。そういった理由から、建築業界では尺貫法勾配を採用されているというわけです。

屋根材ごとの勾配について

屋根の勾配と雨漏りの関係のイメージ

最初に少し触れましたが、屋根材ごとに最低勾配が決まっています。なぜ最低勾配が決まっているかというと、屋根材によって水の排出性が異なりますので、もし最低勾配以下で施工してしまうと水が適切に排出されず雨漏りを引き起こしてしまいます。といったことから、必ず守らないといけない基準です。

代表的な屋根材の最低勾配

瓦屋根:4寸以上
スレート屋根:3寸以上
ガルバリウム鋼板などの金属製屋根:
縦葺き:1寸以上
横葺き:3寸以上

上記の通り、4寸以上の勾配があればほとんどの屋根材を使用することができますので、屋根材を優先されるのであれば並勾配を選ばれるとよいかと思います。

まとめ

屋根の勾配も雨漏りに関係します

新築時や建て替え、葺き替え工事の際に屋根材にこだわることがあっても屋根の勾配まで気にかける方はなかなか少ないと思います。ただ、屋根の勾配によって雨漏りのリスクが高まり可能性がありますので、屋根材を選ぶ際に屋根の勾配もお考えいただくことで、雨漏りに強い屋根を実現することができます。
そして、それぞれの勾配や屋根の形状、屋根材によってメリットやデメリットがありますので、お住まいの地域や住環境にあわせてトータルでご検討されることをおすすめします。

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