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雨漏りの再発は手抜き工事が原因?実例と業者選びのポイントを解説

PROFILEこの記事は私が監修しました

京都市右京区の雨漏り修理の達人「株式会社Re.ルーフ」

株式会社Re,ルーフ代表 竹村 督史(たけむら とくし)

平成27年に株式会社Re,ルーフを創業。

一級瓦葺き技能士、産業廃棄物収集運搬建設業許可

ハウスメーカー、マンション、アパート、一般住宅、ゲストハウス、京町屋など。改修メインに経験多数。

お客様の要望に寄り添うご提案、丁寧な仕事は当たり前!
プラスアルファをお届けできるように努めています。

公式HP詳細プロフィール

みなさんは、雨漏り修理や屋根修理を業者に依頼しようと考える際、一体何に注意すべきかご存知でしょうか?ご予算や工事内容も大切ですが、最も重要と言えるのが「業者選び」です。昨今のニュースで何度も話題に挙がっているように、屋根修理業社の中には目先の利益だけを求める悪徳業者も多く、「ぼったくり」や「手抜き工事」などといった被害も後を断ちません。突然やってきた業者がお客様の不安感を煽り、不適切な契約を進めるケースも残念ながら数多く耳にします。

そこでこの記事では、前半に実際にあった手抜き工事の事例のまとめを、後半では少しでも被害の軽減に繋がるようみなさんが修理・工事業社を選ぶ際に注意すべきポイントをお伝えいたします。

手抜き工事の実例

事例1:瓦屋根の漆喰部分〈埼玉県春日部市〉

ご依頼のきっかけ・発覚した問題点

こちらのお客様から、一枚の瓦が割れているから見て欲しいとのご相談を頂きました。

現地調査に伺うと、お客様のご指摘通りケラバ箇所の瓦が一枚割れていました。さらにその瓦の漆喰は、2年前に他の業者によって施工され、まだ新しそうに見えました。しかし、より詳しい調査を行った結果、棟瓦の漆喰におかしな箇所を発見しました。

ご覧の通り、漆喰に隙間が生じております。これは本来ならば存在してはならないものです。
漆喰の役割は、棟瓦と平瓦の間にある隙間を全て埋め、基盤となる葺き土への雨水の侵入を防ぐことです。この状況は、残念ながら施工不良によるものと見受けられます。

この漆喰の問題について、お客様に詳しくご説明しました。また、この状態がもたらす可能性のあるリスク、例えば雨漏りや棟瓦のズレについても話し合いました。お客様は驚かれ、困惑されていました。私たち屋根業者としても、こんな状況には心を痛めます。

その後、お客様から漆喰工事の修理を私たちに依頼され、今回は屋根修理(漆喰工事、ケラバ瓦の差し替え)を行うことになりました。

今回、お客様が偶然にもケラバ瓦の損傷を発見し、それが屋根修理のきっかけとなりました。このことがなければ、漆喰の問題点は見過ごされていたかもしれません。知らない間に、雨水が隙間から侵入し、棟瓦が崩れ、下地が劣化し始める可能性がありました。最悪の場合、雨漏りが発生していたかもしれません。しかし、幸いなことに、この問題は早期に発見され、大きな被害は免れました。これは、予期せぬ問題がどれほど重大な結果を招く可能性があるかを改めて認識する良い機会となりました。

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春日部市にて屋根修理(漆喰工事・ケラバ瓦の差し替え)

事例2:瓦屋根に間違ったコーキング補修〈埼玉県さいたま市〉

ご依頼のきっかけ・発覚した問題点

10年以上前に行われた漆喰工事のメンテナンスについてのご相談でした。現地を調査したところ、漆喰にはやはり経年劣化が見られましたが、それだけが問題ではありませんでした。

この住宅には「ラバーロック工法」が施されていました。これは、瓦同士の継ぎ目にシーリング剤を使用し、瓦ズレを防止する手法です。正しく施工すれば瓦ズレ防止に有効なのですが、誤った施工方法を取れば雨漏りのリスクが高まるというデメリットも持っています。

今回のケースでは、以前施工を行った業者が正しい工法を理解していなかった可能性があります。その結果として現在の問題が生じたと考えられます。この事実をお客様にお伝えし、漆喰の補修とともに、問題となっているシーリングの全撤去を行うこととなりました。

上の写真のように、漆喰の劣化症状、黒ずみやひび割れが確認できます。

鬼瓦も漆喰で補強されているように見えますが、実はこれは漆喰ではなくシーリング剤でした。驚くべきことに、漆喰の上にもシーリングが施されており、棟瓦にも誤った方法でシーリングが施されています。非常に残念ながら、この状況は施工不良と言わざるを得ません。

ラバーロック工法は、正しい知識と技術で適切に施工すれば、期待した効果を得られる優れた工法です。しかし、誤った知識や技術が用いられた場合、下地の劣化を早めるだけでなく、雨漏りの原因ともなり得るほどの影響を及ぼします。

ラバーロック工法には一長一短があります。
大切なのは、適切な情報を見極め、屋根修理が逆に屋根を損なわないようにすることです。

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さいたま市浦和区にて屋根修理<棟瓦の積み直し・漆喰工事>

事例3:塗装不可の屋根材に塗装されていた〈京都府亀岡市〉

ご依頼のきっかけ・発覚した問題点

亀岡市にお住まいのお客様から、塗装の剥がれに伴う屋根修理のご相談をいただきました。そのお客様は4年前に大阪の塗装業者に一度塗装をお願いしたそうですが、早くも塗装が剥がれてしまったとのこと。

現地で調査を行った結果、問題の原因は塗装ができないカラーベストに塗装が施されていたことでした。これが塗装の剥がれを早めた要因です。

今回のカラーベストなど、スレート屋根については、全てが塗装可能なわけではございません。
その耐久性が低下してしまっている場合、塗装を行ってもすぐに剥がれてしまい、塗装の目的が果たせないことがあります。

残念ながら、全ての業者がこの点についての知識を持っているわけではなく、塗装を避けるべき屋根に対して塗装を施してしまうこともあるのです。こういった状況の屋根には、塗装ではなく葺き替えカバー工法といった別の手段を考える必要があります。
屋根の葺き替え工事とは?特徴やメリットなどを徹底解説
屋根のカバー工法とは?特徴やメリットなどを徹底解説

屋根のメンテナンス方法は、使用する材料によって大きく異なります。例えば、塗装が必要ない屋根材に間違って塗装を施してしまうと、せっかくの工事が台無しになってしまうことがあります。
そのため、屋根修理やリフォームには、豊富な経験と確かな実績を持つ専門業者への依頼が不可欠です。これにより、工事費用の無駄を防ぎ、安心してメンテナンスを任せることができます。

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亀岡市にて屋根修理〈カラーベストをエバールーフでカバー工法〉

事例4:屋上防水層の施工不良による再発する雨漏り〈東京都府中市〉

ご依頼のきっかけ・発覚した問題点

こちらのお客様は、長年にわたり屋上からの雨漏りが止まらないということでご相談をいただきました。前回の防水工事から既に6、7年が経過し、なんとこれが4回目の改修工事とのことです。

現地で確認したところ、この建物の屋上には「シンダーコンクリート(保護コンクリート)」という、防水層を保護するために使用されるコンクリートが施されていました。

保護コンクリートの防水工事では、コンクリートが水分を保持していることから、「通気緩衝工法」という施工方法が通常は必要とされます。しかし、この件での前回の改修では「密着工法」が採用されていました。これは、コンクリート内の水分が逃げる道を失い、蒸気となって防水層を膨らませ、最悪の場合、破れを引き起こす可能性があります。
さらに、「伸縮目地」という、温度差によるコンクリートの「伸び縮み」を防ぐための目地も打ち替えされておらず、これら一連の問題は施工不良によるものです。

雨漏りの修理を行う際、原因が特定できないまま適切でない作業を進めると、問題が繰り返し発生する可能性があることがあります。
雨漏りの原因を突き止めるのは専門家でなければ困難で、見た目は小さな雨漏りでも、実は建物の内部に大きな損害をもたらしていることがあります。このような問題に対して安易な判断をすると、後に大きな被害を招く可能性があるので信頼できる専門家に相談しましょう。

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府中市にて雨漏り修理、屋上防水工事<ウレタン防水>

事例5:床スラブの施工不良による雨漏り〈大阪府八尾市〉

ご依頼のきっかけ・発覚した問題点

築35年のお住まいから雨漏り修理のご依頼をいただきました。数年前から内壁に雨染みが見られ、最近になって内壁が剥がれ始めたとのことです。

▼屋内の様子

現地で調査を行った結果、雨漏りの原因と思われる箇所を見つけることができました。それは屋上床スラブの端部で、下地が露出していて壁材の内側に隙間が見える状態でした。この状況は、時間の経過による劣化ではなく、施工不良によるものであると言えます。

床スラブとは…建築において床構造をつくり、面に垂直な荷重を支える板のこと

再発しない雨漏り修理の鍵は、原因箇所を正確に特定することにあります。この原因箇所を見つけるために、詳細で確実な雨漏り調査を行うことが重要です。
また、ただ雨漏りを修繕するだけでなく、将来を見越した適切な修理を提案してくれる業者をおすすめいたします。

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八尾市にて外壁塗装<雨漏りからの屋根塗装と屋上防水>

手抜き工事による被害を受けないために

自社施工業社・職人直営店に依頼する

雨漏り修理を依頼する際、どの業者が実際に工事を行うのかを必ず確認しましょう。多くの大手ハウスメーカーや訪問販売業者は、実際の施工を別の下請け業者に任せることが一般的です。全ての下請け業者が粗悪な工事をするわけではありませんが、問題が発生した場合、元請けと下請けの間で責任を問う揉め事が起こり得ます。

さらに、「元請けに確認しなければならない」という理由で、些細なお願いにも対応できない場合が多く、急ぎの雨漏り修理に対する迅速な対応が求められることがよくあります。また、元請けと下請けの間で生じる中間マージンは工事費に上乗せされ、結果的に修理費用が高額になる可能性もあります。

このような問題を避けるためには、自社の職人だけで施工を行う業者を選ぶことをお勧めします。その方が、施工の技術以外にスピード感と費用の面でも、より満足いく結果を得られるでしょう。

施工実績が豊富な業者か

業者選びのポイントとして実績の確認は欠かせません。実績のない業者を選ぶと、施工ミスから生じるトラブルのリスクが上がります。例えば、屋根専門の業者に外壁の修理を任せると、適切に対応できない可能性があります。

そのため、業者選びの際には、その業者が外壁補修の実績を持っているか、修理後に問題が発生していないかなどをチェックすることが大切です。さらに、業者の実績を調査するときには、以前の同様のケースや他のユーザーからのフィードバックや評価も参考にするとより良い選択ができます。

ちゃんと屋根に上がって現地調査をしているか

屋根の雨漏り診断は、決して下から見るだけではなく、屋根に登って行う必要があります。

訪問販売業者がよく行う「下から見る」スタイルは、適切な診断を行うためには不十分です。

さらに、雨漏りの原因を特定するためには、散水調査により雨漏りを再現し、原因箇所を絞り込むことが重要です。目視だけで判断し、適切な散水調査を行わない業者がいるかもしれません。そのような業者は、雨漏りの原因を的確に特定することが難しいと言えます。これには十分な注意が必要です。

※ただし、屋根に上がってわざと屋根材を破損させる悪徳業者もいますので、少しでも怪しいと思ったら屋根には上がらせないようにしましょう。

写真や動画を使った修理方法の説明があるか

屋根は、その位置の特性上、詳細なチェックが難しい部分です。だからこそ、雨漏り修理業者はお客様に対し、現状を視覚的に共有し、修理工程を詳細に説明する必要があります。

屋根は直接目で確認することが難しいため、どのような修理が行われているのかを正確に理解することは困難です。このような状況では、信頼性は極めて重要となります。だからこそ、写真や動画を活用して、丁寧に説明を行う雨漏り修理業者を選び、安心して修理作業を任せたいですよね。

見積が「一式」になっていないか

適切な見積書には、「こちらの工事にこの費用」「この材料にこの費用」と、具体的な詳細が記載されているべきです。
しかし、中には「雨漏り修理工事一式」と一律にまとめてしまっている見積書もあります。

このような「一式」表記は、各項目にどれだけの費用がかかるのかが不透明になり、理解が難しくなります。さらに、予想していた工事が含まれていない場合には、「これは追加作業です」と言われてしまう可能性もあり、想定外のトラブルに繋がる可能性があります。

見積書は、雨漏り修理業者が「これらの作業に対して、皆様からいただいた貴重な工事費をどのように使用するか」を明示するための重要な書類です。

したがって、具体的な内訳が理解できない「一式」表記は、適切な見積書とは言えません。

見積もりの詳細な説明をしてくれるか

見積書の内容は、通常、専門的な用語や未知の単語で溢れており、一般の方にとってはなかなか理解しづらいものです。建材の名称、屋根の部分、工法など、馴染みのない言葉が並ぶことも少なくありません。

しかし、このような専門的な見積書だからこそ、各項目を丁寧に説明してくれる雨漏り修理業者こそが信頼できる業者だと言えます。

まとめ

業者を選定する際には、その業者の修理実績の確認が重要です。修理実績のない業者に依頼してしまうと、施工不良によるトラブルのリスクが高まります。たとえば、屋根専門の修理業者に外壁のひび割れ補修を依頼しても、適切な対処を期待することは難しいでしょう。

したがって、外壁補修の実績があるかどうか、修理後にトラブルが起きていないかなど、しっかりと確認することが重要です。また、修理実績をチェックする際には、過去の類似の案件やユーザーの口コミ・評判なども参考にするようにしましょう。

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